こんにちは。じょりぱです。
今回はデザイン的な考察をしてみたいと思います。
置物の配置、照明の配置、植栽の配置、いやそもそも家の外見や間取りのバランスについて。
皆さんはどうやって決めていますか?
対称性や一定パターンというこだわり方が1つ挙げられると思います。
花瓶を棚の真ん中に置く、
窓を等間隔に並べる、
植栽を等間隔に並べる、
外観を対称形状にする、、、
これらが与えるイメージはどういったものでしょうか。
きちんとしている
整理されている(ニート感)
秩序を感じる
私はこんなイメージを抱きます。
更にもう1つ、
超自然的
であることにも気づきます。
自然界には、完全対称や一定パターンはありませんので、そういったデザインを見ると必然的に超自然を感じます。
有名な例でいくと、
対照的な建物。インドにありますね。
タージマハル
イスラム建築の至宝です。
イスラムが理想とした形式美であり、秩序の表れと考えられていたようです。
あのカンペキな建築を見たら誰しもが神々しさを感じます。
超自然的。
そういえば日本にもありますね。
あの左右対称性は極楽浄土を表しているようです。
やっぱり超自然的。
なんとなく対称性がもたらす効果が分かる気がしますね。
良くも悪くも
「自然ではない」
んです。
対称性や一定パターンをデザインに用いるとき、これを理解した上で効果的に使う必要があると思います。
一方、
日本がオリジナルに育んできたデザインとは何か。
それは
非対称性と徹底した引き算によってもたらされる
自然との調和
だと思うわけです。
欧米の建築にはない、いや中国の建築にもない日本デザインの大事な要素です。
ドイツの建築家ブルーノ・タウトが
「泣きたくなるほど美しい」と言った日本を代表する建築の一つ。
非対称性をシンプルに表現し「自然と調和」しているところが素晴らしいポイントなのではと思います。
(自然形態の把握手法としてフラクタル(自己相似性)理論を適用、、、とかなんとかあり、実は「非対称な自然」に対して「相似的」であったりするわけではありますが、細かいことは置いておいて、、、)
これってお茶の世界にも繋がりそうです。
お茶の世界ではダブりを徹底して排除します。
人が入る茶室に人の絵が描いてある掛け軸はかけません。
雪の景色が見える時期に白い花は飾りません。
「最小限の構成」で「自然と調和」を目指しています。
、、、ちょっと振りかぶりすぎたので身近なところに落とし込みましょう。
例えば外構の本を読むと最近流行の雑木林風の庭を作るには不等辺三角形に配置しましょうなんて書いてあります。
これも同じ考えに基づいているのかな。
自然界に並木道はないですからね。
あ、ちなみに庶民がこんなに庭を大切にして植物を植えるのって日本くらいなもんらしいですよ。なので、こういったことを普通に考えること自体、日本独特の文化だと思います。
とまぁこんなことを考えると、和モダンな家を作ろうとしている私なんかは非対称性や最小限の構成を大事にして、色々デザインしたいなぁなんて思ってきます。
非対称の空間の中に、あえて意図的に一定パターンを折り込んで人工的なスパイスを入れても良さそうですね。
この二階の窓なんてそんな使い方かな。
良い違和感を作り出せていると思います。
、、、がいかがでしょうか?w
みなさんも是非対称性、非対称性を意図的に上手く使いながらデザインを進めてみてください。
対称性:超自然
非対称性:自然
を調合してお好みの味付けに。
今回の記事、おもしろいと思っていただけたら幸いです。
ちなみに家を設計中だった当時の私が書いた和モダンとはという記事はこちら。合わせてお読みいただければと思います。
それではまた。