こんにちは。じょりぱです。
和モダンな家を建てると言ったものの、
果たして和モダンとはいったい何なのでしょうか。
洋の部屋に畳や障子を入れること?
和室にソファを置いたりラグを敷いたりすること?
色々調べてみると
・和室に洋(モダン)をトッピングしていく
・洋室に和をトッピングしていく
のどちらも和モダンと呼ばれるようです。
しかーし!それだけだと満足ができません!
できれば和や洋のアイテムを単純に入れるのではなく心を入れたい!
そこで、私が思う和モダンについて述べていきます。
今回は二部構成のうち一つ目、和の要素について!!
それではいってみよ~~
【和の要素】
和モダンな空間を作るに当たり、和の心を理解するのは非常に重要です。
ある意味和の素材を使わなくても心を理解することで”和”を作り出すことができるからです。
例えば巨匠フランクロイドライトの建築、一般的には和モダンとは言いませんよね。けれど彼の作品には”和”が流れており私には和モダンにも見えるのです。
そんな和の心を見ていきましょう。
①空間の重心を下げること
日本人は欧米と比べると床から近い位置で生活してきました。
畳の上に座ったり、囲炉裏を囲んだり。
また、光という観点でもかつての日本家屋は障子による横からの光や行灯による地を這うような光を基本にしていました。
つまり生活も光も欧米と比較して重心が低めだったということです。
そこで、一般的なお家と比べて少し空間の重心を下げることにより日本人のDNAに刻まれた”和”の心が生まれてきます。
具体的な方法としては
・窓の位置を下げる
・スイッチやドアハンドルの位置を下げる
・ソファなどの座面を低くする(or低重心なデザインを採用する)
などが挙げられます。
②季節によって変わる光をコントロールしながら取り入れること
日本の特徴といったらやはり四季。最近は異常気象が多くなってきましたがそれでもやはり冬は乾燥して寒く、夏は湿度が高く暑い。
日本家屋はこのような環境に合った建築を追求した結果です。
その特徴の代表格として挙げられるのが庇(ひさし)です。
夏の高い位置の日差しは遮り、冬の低い位置の日差しは取り込む。
絶妙な長さに調整された庇はとても機能的に日本の四季と調和します。
和モダン建築において庇が必須!というわけではありません。
庇として働く物体を掃き出し窓の上部に置くことにより、空間に和の心が生まれ、それはすなわち、日本で過ごしやすい空間になるということです。
③空間に陰影をつけること
陰翳礼讃。光と影について考察されている施主さん必読書です。
影(陰)の中でこそキラリと光るものがある。
影(陰)があることで相対的に光があるところが明るく見える。
和モダンを作るにあたり、メリハリのある照明計画は非常に大事です。
ビカビカのシーリングライトや明るい窓を沢山作るのはあまり和モダンには合わないと思います。
茶室や箱庭に代表されるよう、昔から日本は狭い空間の使い方が上手です。
そこには必ず陰陽が存在し、小さいながらも空間に強弱がついています。
フラットに明るくなりがちな近代の家において、あえて少し暗めな空間を作って空間に強弱をつける。これが和モダンな空間に通じると思います。
↑光について考察されている施主さん必読書です。明るきゃいいってもんじゃない。量も少なくさくっと読めます。影がこんなに大事だったなんて。。。
④内と外をゆるやかに繋げること
日本家屋の特徴のとして内と外をつなげる空間の存在というものがあります。
縁側などがそれにあたります。目的があるようなないような曖昧な空間。
庭を眺める、昼寝をする、夜涼む、、、曖昧な空間なだけに使い方は人それぞれです。
また、部屋が外に向かって繋がっているように見えたりとデザイン的な効果もあります。
内と外を繋げる工夫。これもまた和の心を入れた和モダン建築には大事な要素ではないでしょうか。
↑現代版縁側と解釈できるウッドデッキについて考察した記事もありますので、是非ご参考に!
⑤景色を大事にすること
庇をつけ光をコントロールしたり、縁側により内と外を緩やかにつなげたり、、、ここで大事なのが”外”の存在です。
わけのわからん”外”とつながってもそれは全く嬉しくありません。
借景なのか庭なのか、それは環境によるところかと思いますが、和モダンを作るにあたり”外”を意識した空間構成は大事です。
山や海などの景色が見えるのか、庭の木が見えるのか、或いは苔むした石が見えるのか。
いずれにせよ外構は力尽きちゃったからそのまんま、、、なんてことの無いように。
間取りを考える際には必ずどんな景色を見れるかも考えましょう。
⑥風通しが良いように見えること
日本家屋は風通しが良いことも一つの特徴です。
特に夏の湿気をため込まないためには風通しを考えた窓の配置計画が大事でした。
現代の家は換気性能などが発展し、必ずしも毎回窓を開けて換気をするわけではないですが、やはりそのポテンシャルを持たせておくこと、また風通しが良いように見えることは重要だと考えます。
南側の面に掃き出し窓を大量に開ける一辺倒ではなく、ある程度窓を絞りながらも風が流れるように窓を配置していくのも良いのではないでしょうか。
実際に風が流れなくても、新鮮な空気が流れていそうな視覚的効果があると思います。
⑦自然を感じられる色使いを基調とする
ベージュ、ブラウン、カーキなどアースカラー(=自然色)をベースカラーやアソートカラーに使うことにより、空間全体が優しくまとまります。
色という観点からも、自然との調和を大事にする”和”の心を取り入れていきましょう。
なかなか使うのが難しいですが緑系の色(鶯色など)も日本特有な色だと思います。
↑ 色についての記事です。インテリアコーディネートをするにあたりよく使われる効果をまとめました。是非ご覧ください。
この自然色なベースに対しモダンな寒色だったり無彩色だったりを融合させていく。これが和モダンにつながっていきます。次回をお楽しみに。
以上、今回は私じょりぱが考える和モダンについての第一回、和の心についてでした。
いかがでしょうか。
是非ご意見お聞かせください。
楽しんでいただけましたら是非スターをお願いします!