こんにちは。じょりぱです。
最近流行のこんな間取り
「廊下を極力なくし、少しでもLDKを大きく」
に敢えてちょっと待ったをかける記事です。
廊下にもきちんと機能があります。
今回はそれらを整理し、廊下を無くすことのリスクを考えてみたいと思います。
それでは廊下の機能を一つずつ見ていきましょう。
①音やニオイを抑える
廊下って何の部屋につながっているイメージですか?
トイレ、お風呂、寝室、子供部屋。。。あたりが浮かぶでしょうか?
よくよく考えるとこれらの部屋は音やニオイがキーになる部屋ですよね。
LDKにトイレやお風呂を併設したら音が聞こえる、、、
キッチンのニオイがリビングまで、いや二階の寝室まで届く、、、
なんてよくある失敗談です。スペース効率に囚われすぎて部屋をぎゅう詰めにしすぎないようご注意ください。
②プライバシーを守る
例えば、玄関を開けてそのまますーーーっとLDKがのぞける間取りはどうですか?
やはりLDKに到達するまでに一度視線を切れると良いですよね。
アプローチが長ければまだしも敷地にはいって3歩でリビングはちょっと安全にも問題ありです。
同じことが家の中でも。
例えばトイレとLDKが密接していたら、、、かちゃって開けたら中丸見え。
いくら広いLDKでもトイレVIEWは辛いですよね。
視線を切るべきところは切る。大事です。
※これに関しては必ずしも廊下である必要はないかもしれません。スペースがあまりない場合は壁位置の工夫でクリアしましょう!
③心理的な敷居
廊下を歩くこと。それは心を整える儀式みたいなものです。
平日の朝玄関に向かって歩くとき、行くか~と思いながら廊下を歩きます。
玄関からリビングに向かうとき、ただいま~と思いながら廊下を歩きます。
主寝室に向かうとき、寝るか~と思いながら廊下を歩きます。
機能を持った空間と機能を持った空間をつなげる”歩くための空間”を歩く。
それって気持ちの整理にとても良いことだと思います。
④余白として家を特徴づける
デザインを考える際、大事にしたいのが余白です。
なんでもスペース効率良くギチギチに詰めれば良いというわけではありません。
居心地が良い家というのはゆとり空間を持っていることが多いです。
近代化するに従い無駄な部分をすべて削ぎ落とした最近の家、敢えてゆとりを持ったこだわりを1、2箇所残しませんか?きっと一番お気に入りの場所になりますよ。
ギャラリーのようにアート作品を並べたり、
廊下の先に景色が見える窓を配置し無限の奥行に見せたり、
或いは照明をぐっと落とすことでリビングに入ったときの解放感を広げたり、
廊下を利用した空間デザインはとても美しいです。
最後に改めて。
無理して廊下を作る必要はありませんが、
必ずしも「廊下ができちゃった。。。あ~失敗!」ではないんです。
最近ある廊下=失敗みたいな風潮を変えたい。
廊下も廊下として大事な空間なんだと理解して間取りを作ってみてくださいね。
以上、参考になれば幸いです。
↑光について考察されている施主さん必読書です。明るきゃいいってもんじゃない。量も少なくさくっと読めます。影がこんなに大事だったなんて。。。