こんにちは。じょりぱです。
先日オーダー家具で美しいテレビボードを創り出す!と題し現在の検討状況をお伝えしたわけですが、ついに決定いたしました!!
お願いをしたのが岐阜県高山市にあるオーダー家具屋さん、飛騨コレクションさん。(以下ヒダコレ)
飛騨高山にある一枚板・無垢の家具を制作販売 お客様と一緒に“考える・つくる・なおす”『飛騨コレクション くらしの制作所』 (hidacolle.com)
以前家具探しの旅に出た際、大手メーカーの家具の値段が高く心を砕かれていた際にふと我々の前に現れた救世主。
ヒトが良い、モノが良い、そして安い!
の3拍子揃った素敵な家具屋さんです。
さて、改めてテレビボードで私のやりたかったことはこんな感じ
・幅1800mm
・チェリーの無垢材
・杢目をきれいに見せたい
・ゲームをやるので赤外線の通信は必須
・下ルンバ入れるように
これらをもとに作成したイメージスケッチ(最終版)はこんな感じ。
(左上)全体をキューブのように見せることでスッキリさせたver.
(右下)前面からの見栄え良しver. 正面を天板に対して被せるような構造。
これらをひっさげ いざ飛騨コレクション(=ヒダコレ)へ。
他の置き家具もすべてお願いすることもあり、社長(以下 師匠)との2日間6時間にもわたる熱すぎる打ち合わせ。
長時間にわたり私たちの想いや、やりたいことを細かくお伝えさせていただきました。色々質問をしながらじっくりコトコト我々を理解してくださった師匠から出たお言葉がこれ。
師匠「じょりぱさんのスケッチや要望は理論的でとても素晴らしい。けどこれは素晴らしい”工業的”デザインだ。これなら高いお金を払ってうちでオーダーをするのはもったいなく、よい家具屋さんでよいものを買うことをおススメしたい。」
続けて、
「私達はそこから更に施主さんが真に望む唯一無二のモノ、かつ年月とともに愛着が湧くようなデザインを創り出し提案する。それが高いお金を払ってわざわざオーダー家具を作る意味だ!」
といったようなこと。
※ニュアンスをまとめています。もっと優しく熱く語ってくれました。
う~~~~ん、参った!!!
私達よりも私達のことを知っている。
自分で絵を描いておきながら、何かキレイにまとまりすぎてしまっているのでは。。。という心の底の悩みを心眼でずばっと見抜かれていました。
そして、
あなたたちにはこれだ!!!
っと出されたものがこちら。
山桜のテレビボード!
私感動してなんだか泣きそうになっちゃいました。
”不完全さ”まで含め、奇跡のようにすべてが織り込まれたモノが出てきたんです。
私の要望
・幅1800mm
・チェリーの無垢材
・杢目をきれいに見せたい
・ゲームをやるので赤外線の通信は必須
・下ルンバ入れるように
は軽く満たしたうえで、このような付加価値が付いているのです。
【素材:山桜】
ブラックチェリーではなくて国産の山桜。とても希少価値がある材です。チェリーよりも繊細なイメージ、少しだけ明るい赤味があります。できたら国産の材を入れたいなぁ。。。でも高いし無理か。。。と思っていた私の心は瞬時にガシッと鷲掴みにされてしまいました。
【天板の不完全さ】
直線ではなく、あえて耳付き、自然の形を出した天板です。またブラックチェリーではなかなか出ないきれいな虎目も入っています。水目桜のよう。
自然がなす有機的な不完全さをさりげなく残す。
やりすぎると「どうだ立派な天板だろう!!」という親父みたいなうるささになるし、手を入れすぎると「完成された非の打ち所がない、緊張感のある工業デザイン」になるし。その間の絶妙なバランスの上に成り立っています。
【有機と無機をつなげる波打ったガラス】
ちょっと写真だとわかりづらいのですが、真ん中のこのガラス、有機的に波打っているんです。もしこのガラスが完全な平面だと「きれいな箱に立派な天板をのっけた感じ」になってしまうのですが、真ん中にさりげなく不完全さを残すことで天板が箱に溶け込んでいく。さり気ないけどとても重要な役割を担っています。
そして一番驚くのが我々の要望を聞いてからではなく、数か月前に既にこれを創っていたという奇跡。前回のスケッチと見比べると奇跡が起きているのが分かります。
矛盾していますが「緻密に計算された不完全さ」といった感じでしょうか。
私のスケッチの”キレイすぎる感”を絶妙なバランスで崩しています。
どうやら師匠は大手メーカーにも作品を残されており、一通り"工業的"デザインをご経験された上でさらに高みに向かって活動をされているようです。
その哲学がこの作品には込められている。
改めて見るとヒダコレの作品には
「緻密に計算された不完全さ」や「緻密に計算された何もデザインしてない感」
がある作品が多いです。
試しに見てみてください。
飛騨高山にある一枚板・無垢の家具を制作販売 お客様と一緒に“考える・つくる・なおす”『飛騨コレクション くらしの制作所』 (hidacolle.com)
モノによっては不完全すぎたり、逆にデザインしすぎたり。とても難しい狭間の中で今でも高みを目指す師匠に脱帽です。
ちなみに私よりも洗練された家具が好みな嫁氏は、最初にこのテレビボードを見た際、イメージとのギャップが大きすぎてなかなか飲み込めず、うんうんと唸ってました。
しかし一晩明けて次の日、すでにこのテレビボードに特別な愛着が出始めている自分に気づき、
「飲み込めた!!これがいい!!」笑顔で一言。
帰り際に二人そろって笑顔で
参った!!
って感じ。
勿論今回の内容はクセが強いものですので決して皆さんに漏れなくオススメするものではありませんw
こんな変わった人いるんだ〜と一笑がわりに、フォローやスターを是非!コメントもお待ちしております!